今日は2本立て。
先日まで開かれていた生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の
会場にも足を運んできました。
本会議の会場に隣接する白鳥地区では、
たくさんのNGOやNPO、政府や自治体、企業のブースが出ていました。
いろいろと見て回って、今後の参考になりそうな資料を集めていたら
ザックがとても重く…予想を超えるものになりました。
そんな中で気になったブースの一つが林野庁です。
そこには「伝統的檜皮葺(ひわだぶき)屋根」の模型が展示してありました。
模型と言っても、ちゃんとヒノキの皮を使って忠実に作ってあります。
檜皮葺とは、檜(ヒノキ)の皮を屋根材に使って葺いているものです。
そのヒノキの皮は樹齢70年以上の木から、
傷つけないよう木のへらを使って丁寧に採取します。
そうすると皮は再生し、10年後にはまたその木から採れるそうです。
剥いだ皮は丁寧に処理されて、これまた丁寧に葺かれます。
葺いた屋根は30~40年で葺き替えるそうです。
普段、ものつくりプログラムをやっているからなのか、
余計にその作りに感心しました。何より美しい!
皮剥ぎから屋根葺きまで、一通りその制作風景を見てみたいものです。
伝統的に作られてきたモノの素材や作りはとても無駄が少ないですね。
直しながら使えば長く使えるし、最終的には素材は土に返る。
これは昔から生活の中で使われてきた民具でも同じですが、
制作に時間や手間はかかるけれど、その使い心地や造形美は
代替えの素材の製品(プラスチックなど)では味わえないものです。
これら自然をうまく利用したものを残していく為にも、
いい自然環境を保ち続けていければと思います。